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7.エイゴノミカタ 版 英語学習の目標と内容

以下の文章は2009年の夏に勤務校内の研究会のためにわたしが単独でまとめたものです。原題は『英語科がいま、とりくんでいること』でした。わたしが1999年度からつづけてきたとりくみが2007年度から英語科の新教科課程となり、そのとりくみについて報告しました。そのため、「英語科」のとりくみとして書きましたが、表わされている考え方や独特な用語はすべてわたしが発想したもので、それらを含めて教科課程に採用されているので、著わしたすべてが Kenneth I. Cowart のとりくみそのものです。念のため。

特定の名称を一部伏字としました。



(10) 学習の目標と内容

以上述べてきたことをまとめると、次のようになるだろうか。

T.新カリキュラムは、内容の選択とその配列の系統性について文法・構造を軸に
構成されている。その軸中の軸は〈文のくみたて〉である。

U.そのカリキュラムのもとに行なわれる授業は、「生徒がすでにもっている日本
語の力を生かす、さらに伸ばす」という考えを根底に従えながら行なわれる。

V.「共通項を見出だし、共通項からふくらませる」活動をとおして、英語の授業
に考える楽しさや創造性を生みだす。

最後に、具体的な学習内容を示して終わりにしたい。

英語科ではよく「出口」ということばを用いて、「英語科は、生徒たちが授業をとおしてどのようになって卒業していくことをめざすのか」について話をする。これはとりもなおさず、教科目標である。それは以下のとおりである。

自らが有する語彙を最大限に活用して、他者が理解しやすい形で、伝えたい内容を英語を用いて表わすことができる

目標は学習内容を規定する。上記目標は学習すべき内容が次の2点であることを示している。

[1] 「自らが有する語彙を最大限に活用」するための学習

[2] 「他者が理解しやすい形で」表わすための学習

これらはもちろん、上述した「英語を理解するうえで基礎だと考えている」〈くみたて〉と〈動詞の形と意味〉の学習が土台となって成り立つものである。

このような検討を重ね、その結果、カリキュラムの内容と配列は現在、以下のとおりとなっている。

T.「音の組み立て」の学習

1.「文字と音の関係」の学習

2.リズム読みの学習

U.「文の組み立て」の学習

1.「つなぎことば」の学習A 前置詞について

2.動詞についての学習A 文の基本的組み立てについて

3.動詞についての学習B 動詞の種類とその使い方について

4.動詞についての学習C 動詞を名詞(の働き)に変えるには

5.「つなぎことば」の学習B 「連結詞」について

V.「英語で表わすための発想法」の学習

1.発想法の学習A カタカナことばの利用について

簡単な定義を示すように言い換える方法について

2.発想法の学習B 1つの文を複数の文に分けて表わす方法について

3.発想法の学習C 複数の文を1つの文にまとめて表わす方法について

W.「動詞の形とその意味」の学習

1.動詞についての学習D 過去形の中心的意味

2.動詞についての学習E 過去分詞について

X.「文章の組み立て」の学習

1.パラグラフについての学習A その形式と内容

2.パラグラフについての学習B その組み立て

3.文と文のつながりについての学習A その流れについて

4.文と文のつながりについての学習B 「マーカー」について

5.「事実」と「意見」についての学習A 読み分けることの必要性について

6.「事実」と「意見」についての学習B 「主張を表すことば」について

7.パラグラフ間のつながりについての学習

8.文章のつながりについての学習

最後に、教科目標と教科課程、そして授業がどのようにつながっているのかを図示しておく。

教科目標・教科課程・授業関連図

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